事実を誤認する可能性 [死刑反対!!]
状況証拠だけの死刑判決(訂正有り)
http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-category-5.html より(抜粋)
(略)もしこの場合に合理的な疑いがあると言うことであれば、これは事実誤認で破ることになります。そういうことであれば死刑どころか、これは(略)無罪を言い渡すことになります。ところが今の場合、合理的な疑いをこえる程度の心証はとれるのですから、とうてい無罪というわけには行きません。また、事実がその通りであるとすれば、これはきわめて冷酷無比の手口によるところの犯行でありましたから、死刑制度が存在する以上は、死刑はやむをえないという事案でありました。
そうかといって、事実認定に一抹の不安が残るということを理由として、死刑の代わりに無期刑にするというようなことは、一抹の不安というのは情状の問題ではないのですから、どうしても筋が通らないのであります。
そうしますと、私はこういうときに死刑というものが制度として存在しなかったら、どんなに気持ちが割り切れたろうとおもったのであります。
団藤重光著「死刑廃止論」 p.399